米国株の暴落や下落に対する対策3つ【ファンドも実践】

米国株の暴落や下落に対する対策3つ【ファンドも実践】 全般

小野です。

米国株の暴落や下落に対する対策3つです。

米国株投資家の中には、相場の下落、暴落に備えてどうにか対策をできないかと思っている人もいると思います。

 

そこで、本記事では米国株の暴落、下落に対しての対策を3つ書きましたので、参考にしてください。

私のポートフォリオも対策済みです。

米国株の暴落や下落に対する対策3つ

米国株の暴落や下落に対する対策3つ

では早速ですが、米国株の暴落や下落に対する対策3つについて、解説していきます。

米国株の暴落や下落に対する対策3つ

  1. 金、債券、不動産の割合を増やす
  2. ETFを多めに組入れる
  3. 現金比率を多くして買い増しに備える

こうった感じで対策するといいと思います。

特に、金、債券、不動産の割合を増やすのはプロのファンドでも、最も取り入れられている基本的かつ効果的な方法です。

例えば、世界最大級のファンドでノルウェーの政府年金基金(The National Insurance Scheme Fund)はポートフォリオの60~70%が株式、約30%が債券となりミドルリスク程度のバランスで最大のパフォーマンスを目指してます。

 

また、現代ポートフォリオ理論に基づいた運用の、ウェルスナビで最大のパフォーマンスを目指すと債券比率は5%程度になります。

ちなみに、ある程度対策をして運用をしていくことはできますが、暴落しても全く影響のない完璧なポートフォリオは誰にもできませんので勘違いしないようにしてください。

 

対策1. 金、債券、不動産の割合を増やす

最も効果的な対策と考えられるのは、金、債券、不動産の割合を増やすことです。

金、債券、不動産の割合を増やすことによって、株式の暴落に対するヘッジになります。

そもそも、金、国債などは基本的には株式と逆相関である為、株式相場が好調なときは売られやすく、株式相場が弱気なときは変われやすいです。

 

また、不動産は金、債券などとは違った特性がある為、分散効果が期待できます。

↓例えば、以下は2006年以降の金とS&P500のチャートになります。

2006年以降の金とS&P500のチャート

2008~2009年のリーマンショック以降、株価(S&P500)が低迷しているのに対し、金価格は順調に高騰しています。これは、株式に対する失望から安全資産である金が買われたためです。

しかし、2013年4月頃に株式相場がリーマンショック以来再び高値更新をすると、その後金は売られ株式が買われ続けていることが分かります。

つまり、株式相場が強気なので、金よりも株式の方が魅力的なので株式に資産を移したのです。

 

また、2016頃からは株式相場が順調に上昇する中で、金はレンジ相場で三角保ち合いになっています。これはそれまで低金利でしたが、FRBによる利上げが始まった為です。

金利が上昇する局面では、景気が順調なことが多く株の魅力が高まりますので、金利を生まない金の魅力は薄れ売られやすくなります。

そして、2019年頃に再び利下げが始まると金価格は高騰しています。

 

また、今回のコロナショックでもS&P500は最高値から約-31%の下落だったのに対し、金は約-10%にとどまっています。

したがって、このように株式とは逆の動きをする金、債券、不動産をポートフォリオに組み入れるのは効果的な対策だと言えます。

 

対策2. ETFを多めに組入れる

米国株でセクターETFやS&P500などの指数に連動するETFを使ってポートフォリオを構築するのは暴落への対策だと言えます。

やはり個別銘柄を保有しているよりも、ETFであればそもそも分散されているので、個別銘柄ほどボラティリティが高くなく安心です。

 

↓例えば以下は生活必需品セクターETF(VDC)と、同セクターのクラフト・ハインツ(KHC)のチャートです。

生活必需品セクターETF(VDC)と、同一セクターでバフェット銘柄のクラフト・ハインツ(KHC)のチャート

このように、クラフトハインツだけを保有していた場合は暴落して低迷していますが、生活必需品セクターETFは安定しています。

 

また、私のポートフォリオもそうですがETFを組み入れつつポートフォリオを10銘柄程度に保つことによって、効率よく分散できます。

個別銘柄をたくさん保有するよりも、このようにしてETFを組み入れることは暴落への対策と言えます。

 

対策3. 現金比率を多くして買い増しに備える

現金比率を高めておくことは、暴落により更に株価が割安な水準で大量に買い増しができますので、効果的です。

そもそも、暴落におびえる投資家はポジションが大きすぎるのかもしれません。

例えば、1,000万円の資金で100万円だけ投資している場合は、そこまで怯えないと思います。しかし、950万円を投じている人はある程度暴落が怖いと思います。

 

なので、そういった人は暴落が来ても買い増しする気持ちでいれるくらいのポジション比率を保つ方が心理的に暴落への対策になります。

 

 

暴落対策でデリバティブはやめよう

暴落対策でデリバティブはやめよう

暴落に備えた対策で、先物などレバレッジを掛けたデリバティブを使うのはやめた方がいいです。

例えば、NYダウが暴落しそうだからといってダウ先物をロングしておくなどといったことです。

そもそも、暴落に対するリスクヘッジをするには現物の金、債券を使えば一般投資家は十分なので、わざわざレバレッジを掛けてヘッジする必要はありません。

 

海外投資家の中には、日経平均を買うと同時にドルをロングしてヘッジをするヘッジファンドなどもあります。

しかし、それはプロフェッショナルのファンドであって、一般投資家が小手先だけで真似しようとするものではありません。

 

また、レバレッジを掛けた取引で失敗すると追証を支払わなければいけなくなるので、現物のポジションを一部決済して支払わないといけなくなる可能性もあります。

つまり、売ったり買ったりを頻繁に繰り返す羽目になり結局リターンが悪くなりますので意味ありません。

カッコつけてそのようなトレードをする必要はないです。

 

暴落はチャンスです

とは言え、多くの投資家にとって暴落は悲観的かもしれませんが、我々長期投資家にとっては絶好の買い場です。

相場が暴落している大バーゲンセールのときに、大量に優良銘柄やETFを買い込むことによって、強気相場入りしたときにとんでもない効果を発揮します。

下で大量に買い込んでいたのが、一気に上昇して値上がり益と配当がダブルで加速します。

↓例えば以下は、2008年からいかなる場合でも積立を続けた場合と、相場を見て途中で止めた場合の比較です。

2008年からいかなる場合でも積立を続けた場合と、相場を見て途中で止めた場合の比較

図:ウェルスナビ

特に、毎月一定額の積立をしている人などは、止めないでそのまま続けることが最もパフォーマンスが良いのはもはや常識です。

つまり相場がどうなるかいくら予想してもあまり意味が無く、淡々と定期的に積み立てを実行するのが最も効率が良いのです。

 

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