小野です。
米国株の高配当銘柄で安定して運用するコツ3つです。
米国株の中には、びっくりするくらい高配当の銘柄がたくさんあるので、高配当銘柄を保有すれば安定した運用ができると思う人も多いと思います。
しかし、注意点などもあるので気を付てください。
本記事では、米国株の高配当銘柄で安定して運用するコツについて書きましたので、参考にしてください。
米国株の高配当銘柄で安定して運用するコツは3つ
では早速ですが、
米国株の高配当銘柄で安定して運用するコツは以下になります。
- 高配当すぎる銘柄は注意
- なるべく大型増配銘柄
- 高配当ETFがおすすめ
この3点に気を付けて運用するといいです。
また、結論からすると、あまりにも高配当すぎる銘柄は注意した方がいいです。
おもいっきり高配当で株価が低迷する銘柄よりも、まずまずの高配当で安定している銘柄の方が長期投資においては有利になることが多いです。
高配当すぎる銘柄は注意
高配当すぎる銘柄は注意が必要です。
そもそも、高配当とは株価が大きく下落している場合が多く、その理由が企業業績である場合は、あまりいい高配当銘柄ではなく、更には減配を織り込んでいる可能性もあります。
株価が大きく下落していたり、長期に渡り低迷している場合は、それなりの理由がありますのでヘタすると塩漬けになることもあります。
例えば、過去にダウ平均30銘柄に在籍していたゼネラル・エレクトリック(GE)は2018年9月から減配をし、現在の株価は過去最低水準にもかかわらず、配当利回りは0.56%となっています。
このように、過去に高配当だった場合においても減配を織り込んでいる場合もあります。
いくらゼネラル・エレクトリックがエジソンが作った会社で世界最大の電気メーカーだとしても、このような銘柄に手を出すと塩漬けになって毎日冷や汗をかきながら寝ることになりますので、心理的によくありません。
なので、株価が下がっていて高配当高利回りだからといって、株価が低迷していたり配当が安定していなかったり、塩漬けになりそうな場合は注意が必要です。
↓ちなみにゼネラル・エレクトリックのチャートはこんな感じです。
そんな感じで、いくら高配当であってもそれは目先だけの可能性があり、塩漬けになってしまったり、減配を喰らっては本末転倒なので注意してください。
なるべく大型増配銘柄
高配当銘柄を選ぶときは、なるべく大型企業で連続増配銘柄を選びます。
できれば30年以上連続増配などです。
なぜかと言うと、連続増配銘柄は業績が安定していて、株価の動きに関係なく毎年配当金を増やせる財務の健全な企業が多く、減配される可能性は少ないからです。
つまり、結論からすると大型連続増配銘柄であれば、高配当であってもある程度リスクを減らして、安定して銘柄を保有できるのです。
例えば、連続増配高配当で有名なのは以下の銘柄です。
- XOM:エクソンモービル 37年
- MMM:スリーエム 61年
- KO:コカ・コーラ 57年
- PG:プロクター・アンド・ギャンブル 63年
- MCD:マクドナルド 43年
- PEP:ペプシコ 47年
これらの銘柄が全てではありませんが、米国株の中にはこのように安定して何十年も増配を続けている企業がたくさんあります。
なので、高配当の銘柄を選びたいのであれば、こういった企業の中から高配当銘柄を選ぶといいです。
こういった連続増配企業は、株主に還元できる現金(フリーキャッシュフロー)が潤沢にあるので、安定して株主還元ができるのです。
ちなみに、投資銀行最大手のJMモルガン・チェース(JPM)は、配当利回り3.82%と高配当ですが連続増配は9年となります。
したがって、上記に書いた連続増配銘柄と、配当の不安定な銘柄のどちらが信用できるかは考えただけで分かります。
高配当と連続増配の違い
ちなみに説明しておくと、高配当と連続増配は違います。
高配当銘柄は、言ってしまえば株価が下がっていれば配当利回りが高くなりますので高配当になります。
一方で、連続増配とは配当利回りとかではなく、毎年一株当たりの配当を増配している銘柄のことです。
↓例えば、以下は連続増配57年のコカ・コーラ(KO)の直近の配当履歴です。
このように、配当利回りには関係なく、毎年配当は増えています。
つまり、配当利回りは「1株あたり配当÷株価×100」で計算し、株価に左右されますが、
連続増配は単純に1株に対しての配当がどんどん増えること
になります。
高配当ETFがおすすめです
高配当銘柄を選ぶときは、なにも個別株でないといけない理由はありません。
ETFでも全然オッケーです。
例えば、VDE(バンガードエネルギーセクターETF)であれば、現在配当利回りが7.74%となります。
なので、ぶっちゃけこれで十分ですね。
また、私の大好きなVPU(バンガード公益事業セクターETF)は現在配当利回りが3.67%となり、ポートフォリオの12%を占めるネクステラ・エナジー(NEE)を個別で保有するよりも配当利回りが高くなっています。
このように、長期保有をする場合は危ない高配当の個別銘柄に手を出すよりは、安心して金を突っ込めるETFにしておいた方が有利になる場合が多いです。
米国株の高配当銘柄を安定して運用する銘柄数
米国株の高配当銘柄を安定して運用する場合の銘柄数は、
10銘柄前後を目安にするといいです。
なぜかというと、高配当銘柄の中にはボラティリティが高い銘柄がけっこう多いので、分散させた方が安定するからです。
↓例えば、以下は米最大手通信セクターのAT&T(T)の直近10年のチャートです。
AT&T(T)の配当利回りは現在6.77%で、高配当銘柄としても同セクターのベライゾン(VZ)と並び人気の銘柄ですが、このようにボラティリティが高いです。
↓一方で、VPU(公益事業セクターETF)のチャートはこんな感じです。
こんな感じで、ある程度銘柄によってボラティリティが違います。
したがって、同じ銘柄やセクターに集中投資をするよりも、10銘柄程度に分散させた方が自分のポートフォリオ全体が安定します。
ほどほどに高配当が安定
やはり、高配当すぎて安定しない銘柄ばかりを選ぶよりも、まずまずの高配当で安定しているセクターや銘柄を組み入れてポートフォリオを構築するのが良いと思います。
大型連続増配銘柄の中から銘柄を選定していれば、ある程度の高配当を得れて安定しますし、配当を再投資することによって増配の効果と保有数が増えるので、将来莫大なリターンを得れえることは歴史的に証明されています。
ちなみにS&P500の配当利回りはあまり高くありません。
したがって、びっくりするくらい高配当でなくても、まずまずの高配当で安定させたポートフォリオで運用するだけで十分に結果は出るのです。
ポートフォリオの例
参考までに私のポートフォリオを載せておきます。
過去に色々と試したり、さんざんいろんな個別銘柄も保有してみたこともありますが、その結果今はこのポートフォリオになっています。
このポートフォリオであればある程度分散されていますし、まずまずの配当も狙えます。ちなみにコカ・コーラ(KO)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)は配当王です。
また、VGT、VOO、VHTでは値上がり益も期待できます。
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