小野です。
米国株のチャート分析で大切なポイント5つです。
これから米国株を始めたり、既に始めている人も基本的なチャート分析の方法について知っておきたいって人もいると思います。
そこで本日は、チャート分析での大切なポイント5つについて書きました。
チャート分析の基本を知っておきたい人は、参考にしてください。
米国株のチャート分析で大切なポイント5つ
では早速ですが、
米国株のチャート分析で大切なポイント5つは以下になります。
ポイント5つ
- 移動平均線
- サポート・レジスタンス
- 特徴的なローソク
- 押し目・戻り
- 過去の下落率
上記の5つになります。
この基本的なチャート分析ができるようになると、ある程度相場の方向性や短期的なトレンドを理解できるようになります。
もちろん、更に細かいチャート分析はこれ以外にもありますが、上記の5つを覚えてけば基本的には大丈夫です。
では順番に解説します。
1. 移動平均線
まず、チャート分析で欠かせないのが移動平均線です。
移動平均線を使うことによって、短期的なトレンド、長期的なトレンドが上なのか下なのかを見極めることができます。
基本的に使う移動平均線は以下になります。
- 50日~75日移動平均線(短期)
- 200日移動平均線(長期)
この二つを見れば短期的なトレンド、長期的なトレンドが上か下かを見れるようになります。
1-1. 50日~75日移動平均線
50日~75日移動平均線を見ることによって短期的なトレンドを把握できます。
期間は50日でも75日でもどっちでも大丈夫です。
時間軸は日足か週足で見ます。
↓例えば以下は、50日移動平均線で短期的なトレンドを見る例です。
図を見ると分かると思いますが、最高値付近の赤丸のところでチャートが50日移動平均線(オレンジ)を割り込んだところで大陰線が出現し下落トレンド入りしたのが分かります。
その後、今度は下の赤丸で50日移動平均線を上回ったことで上昇トレンド入りしています。
このようにして、短期の移動平均線を使って短期的なトレンドを掴むことができます。
ちなみに、短期売買をする人は5日、25日などを使う人もいますが、長期投資であればそこまで敏感に反応する必要はありません。
1-2. 200日移動平均線
200日移動平均線を使って、長期的なトレンドを見ることができます。
200日移動平均線が上向きであれば、長期的には上と判断します。
下向きであれば下と判断します。
ちなみに、なぜ200日かと言うと年間休場日を除く日数でのラインになりますので、約1年での目線を確認することができるからです。
200日移動平均線は、ほぼ世界中の投資家が使っている移動平均線なので、全員が同じものを見ていることになりますので、非常に重要です。
中でも、週足、日足での200日移動平均線はかなり意識されるポイントです。
↓例えば以下は、S&P500の週足チャートに200日移動平均線を表示させています。
このように、200日移動平均線は上向きなので、基本的にはまだまだ上向きだと言えます。
↓このような場合は下向きと判断できます。
こういった感じで、200日移動平均線で大きな流れを判断できます。
1-3. 200日移動平均線での反発
週足での200日移動平均線は多くの投資家が見ていますので、売買の判断にされるポイントです。
例えば、以下のS&P500のチャートを見ると分かると思いますが、200日移動平均線に触れるところが意識されている箇所なので、反発しているのが分かると思います。
つまり、上記のチャートだと直近三つの赤丸では調整相場だったとしても200日移動平均線を下回っていないので、まだ目線は上だと判断して買いで入って行けるわけです。
↓アップル(AAPL)のチャートも同じです。
このように、明らかに意識されて買いが入っているのが分かります。
こんな感じで200日移動平均線を見ることによって、長期的な大きな流れをつかむことができます。
ちなみに、人気のチャートサイトのStock Chartsでも50日と200日がデフォルトで表示されています。
2. サポート・レジスタンス
サポートライン、レジスタンスラインを使うことによって、チャートの反発するポイントを分析することができます。
サポート、レジスタンスラインを引くときには、基本的に水平に引きます。
斜めには引きません。斜めに引くのはチャネルを見るときだけです。
また、サポート、レジスタンスラインを引く時には、意識されている高値、安値に引きます。
2-1. 具体的な例
↓例えば以下は、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)のチャートです。
これを見ると分かると思いますが、意識される高値安値に水平にラインを引くとこのようになります。
このように、サポートレジスタンスラインを引くことで相場が反発するポイントを分析することができます。
世界中のトレーダーもこのようにして意識されるポイントを見ていますので、意識されるラインで動きが起こるのです。
↓もう一つ例を出しておくと、以下はリーマンショック前後のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)です。
このように、サポートラインが意識されて底固めをしているのが分かります。
3. 特徴的なローソク
ローソクを覚えるときは以下の特徴的なローソクの形だけ覚えれば大丈夫です。
以下はトレンド転換するシーンで、最も分かりやすいローソクです。
- 大陽線・大陰線
- 長い下ヒゲ・上ヒゲ
これでローソクは大丈夫です。
細かい、始値、終値などといったのはぶっちゃけ覚えなくて大丈夫です。
なぜかと言うと、あまり細かい動きばかり気にするよりは、相場全体を見る方が大切だからです。
なので、分かりやすい特徴的なローソクだけまずは覚えます。
3-1. 大陽線・大陰線
大陽線、大陰線は、長くどちらかに大きく動いたヒゲの少ないローソクです。
これを見ると、買い、売りの非常に強い圧力が分かります。
↓例えば、大陰線は以下になります。
このように売り方向に大きく動き、下ヒゲを出さないのは、売られ続けたことを意味するので、非常に強い売り圧力だと判断できます。
また、その逆は大陽線になり、強い買いを意味します。
3-2. 長い下ヒゲ・上ヒゲ
長い下ヒゲ、上ヒゲはトレンドが転換するときに出現する場合が多いです。
↓例えば以下は、アップル(AAPL)のチャートです。
このように、アップルのチャートは長い下ヒゲを出してサポートラインでトレンド転換しているのが分かります。
つまり、下ヒゲと言うのは何度も下を試した結果、下に行かなかったということになります。
なので、長い下ヒゲは日足であれば、その日に何度も下を試したけど、もう下に行きずらいというサインになり、トレンド転換するときに出やすいです。
また、その逆で上ヒゲも同じ意味です。
4. 押し目・戻り
押し目、戻りは相場が一服している部分です。
↓例えば、上昇相場の押し目は以下になります。
こんな感じで、要は相場がちょっと下がる部分のことです。
上昇相場の押し目で買うことを一般的には押し目買い、
下げ相場の戻りで売ることを、戻り売り
と言います。
相場がスッ高値になっているときに買いたくない人は、押し目を待ってから買うといいですね。
5. 過去の下落率
過去の下落率を把握しておくことによって、調整局面などでの下落率を分析することができます。
例えばS&P500の歴史的暴落は以下があります。
- 1987 ブラックマンデー -36%
- 2001 ITバブル崩壊 -50.6%
- 2008 リーマンショック -57.7%
- 2020 コロナショック -35.5%
これらの他にも10%~20%程度の細かい調整は何度もありますので、それらをチャートから把握しておくと役に立ちます。
↓例えば、下落率と200日移動平均線を知っていれば、調整局面でも積極的に買い向かえます。
要するに、
「調整局面なんだけど、過去を見ればおそらく20%以内だから200日を割り込まなければ買い増ししよう。」
などといった目途が立てれますので、結果的に押し目で割安で買うことができます。
米国株のチャート分析はシンプルに
そもそもですが、米国株でチャート分析をするときはシンプルにしましょう。
というのも、S&P500などを見れば分かりますが、
米国株の目線は常に上
なので、ぶっちゃけそこまで神経質にチャート分析をしなくても大丈夫です。
つまりチャート分析をする目的としては、大きい目線的には上で、短期的な押し目などの買い場を見定める感じで考えておくといいと思います。
トレンドフォローが基本
基本的に相場ではトレンドフォローが基本です。
トレンドフォローとは相場の波に乗ることで、逆張りをしないことです。
しかし、多くの初心者は投資脳ができていないので、逆張りをしようとします。
「そろそろ下がるだろう」「こんなに下げたんだから、もう上がるだろう」
という、なんとなく論、カンはハッキリ言って当たらないのでやめた方がいいです。
やはり、上昇相場であれば、それだけ買う人がいるということなので、基本的にはまだ上がると考えるべきなのです。
また、下げているときも同じで「ここまで下げたからにはまだ下げる可能性がある」と考えるべきです。
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