小野です。
米国株で、成行と指値について解説します。
これから米国株を始める人や、既に米国株投資をしている人の中にも、成行と指値について知りたい人も多いと思います。
そこで本記事では、成行と指値について書きました。
基本的な注文方法をマスターしたい人は、参考にしてください。
米国株・成行と指値について
早速ですが、米国株で、成行と指値について解説していきます。基本的にはどちらも難しくないので、すぐに理解できます。
最初に書いておくと、現在の相場価格ですぐに売買したい場合は、基本的に成行で注文します。
決まった株価でないと売買したくない場合は、指値注文するか希望の株価になるまで待ちます。
1. 成行
成行とは、現在の相場価格に任せて注文することで、現在価格前後で約定されます。
例えば、成行で注文を出す場合は「現在の相場価格で100株買う」といった注文です。
※後術しますが、必ず現在価格で約定されるとは限りません。
1-1. 成行注文の仕組み
以下はアップル(AAPL)の株価です。
現段階で成行注文を出すと、現在価格の360.06ドル付近での約定となりますが、正確に言うと現在価格を含む、現在価格前後での約定となります。
なぜ現在価格前後になるのか説明すると、株式相場の仕組み上、買いたい人と売りたい人の価格がマッチした場合にトレードが発生するからです。
分かりやすく説明するために、”板”で説明します。
↓以下は、アップルの現在株価360ドルを前後とした板情報になります。
※数字は例
売気配(数) | 価格(ドル) | 買気配(数) | ||
売りたい人 | 1300 | 366 | ||
1200 | 365 | |||
1100 | 364 | |||
1000 | 363 | |||
1000 | 362 | |||
(現在価格) | ||||
358 | 1000 | 買いたい人 | ||
357 | 1000 | |||
356 | 1100 | |||
355 | 1200 | |||
354 | 1300 |
このように、アップルの現在価格360ドルの前後には、売りたい人、買いたい人の希望価格が並んでいて、現在価格は358ドル~362ドルのレンジとなっています。
(成行買い)
この場合に成行買いで注文を出すと、売りたい人の一番安い価格362ドルにヒットしますので、362ドルの成行で約定されます。
361ドルだと売りたい人が全くいないので、トレードができません。したがって、次に売りたい人にヒットするので362ドルの約定となります。
(成行売り)
成行で売りを出すと、この場合は買いたい人の一番高い358ドルにヒットしますので、358ドルの成行で売却することになります。
359ドルだと買いたい人が全くいないので、トレードができません。したがって、次に買いたい人にヒットするので、358ドルの約定となります。
基本的には、こういったことが成行の仕組みになります。
↓ちなみに、マネックス証券では以下画像のようにレーダー(リアルタイム)の板を見ることができます。
1-2. 成行の注意点
成行注文の注意点としては、指標発表時など値動きの激しい日に売買すると、大きく上振れ下振れする場合があることです。
要は、成行で注文を出したはずなのに、注文した瞬間に急激な値動きによって予想していなかった価格での売買になってしまう場合があるということです。
通常であれば、現在価格の上下幅はそこまでありませんので、ほとんどの場合は現在価格で約定します。
しかし、値動きの激しいときに売買すると、想定外になることがありますので注意してください。
2. 指値
指値とは、指定した価格での売買をする予約注文をすることです。
例えば現在株価が100ドルだとすると、「90ドルで買い」「110ドルで売る」などです。
※指値注文を出しても、その金額にならなければ約定されません。
2-1. 指値買い
指値買いの使い方としては、現在の株価よりも低い株価になった場合に、買う予約注文をします。
例えば、上記画像でアップル(AAPL)の現在株価は360ドルなので、310ドルで買いの指値を入れておくといった使い方です。これが基本的な指値買いの使い方です。
ただし、あまりにも低い株価で指値をすると、株価が下がらなかった場合に全く約定されません。そういったこともあり、指値買いの場合は現在価格から-5%~-10%を目安にするなどと決めて使うようにしましょう。
2-2. 指値売り
指値売りは、現在保有している銘柄を売る価格を事前に注文しておきます。
例えば上記画像の場合だと、250ドル付近から保有しており、「360ドルで売り指値を入れておく」といった使い方です。
この場合、株価が360ドルになると自動的に注文が執行されます。
米国株の現物は空売りはできないので、銘柄を保有していない場合は売りから入ることはできません。
また、指値注文の場合は期間を指定すると便利です。その期間内に約定されなかった場合、自動的に注文は消滅します。
2-3. 指値の注意点
指値の注意点としては、その株価にならないと絶対に注文が執行されないことです。
希望の株価に近づいたとしても、そこまで到達せずにすぐ手前で反発してしまう可能性もあります。つまりその場合、ほんの少しの差でタイミングを逃して機械損失となってしまいます。
したがって、少しの差であれば欲張って大きな指値をせずに、成行注文で決済する方が確実です。
長期的に保有するのであれば、多少の株価の差は大してトータルパフォーマンスには影響しません。
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