米国株・金融セクターについて【完全版】

米国株・金融セクターについて【完全版】 セクター

小野です。

米国株で金融セクターについてです。

これから米国株を始めたり、すでに米国株投資をしている人の中にも、金融セクターについてある程度知りたいって人もいると思います。

また、特徴やリターンも知りたいところだと思います。

そこで本記事では、米国株の金融セクターについて書きました。

金融セクターをサクッと知りたい人は、参考にしてください。

米国株・金融セクターについて

米国株・金融セクターについて

では早速ですが、
米国株の金融セクターについて、以下の内容で書いていきます。

 金融セクター

  1. 特徴
  2. 概要・ETF
  3. トップ20銘柄
  4. 金融セクター vs S&P500
  5. 金融セクタートップ10 vs S&P500
  6. 騰落率

これらの情報を知っておくことで、金融セクターの基本的な内容については把握できると思います。

結論からすると、金融セクターはリーマンショック以降、S&P500を下回るパフォーマンスとなっています。

上位トップ10銘柄のポートフォリオであれば、S&P500を上回るリターンとなっています。

 

1. 特徴

まず最初に、
基本的な金融セクターの特徴としては、以下になります。

 金融セクターの特徴

  • 景気回復~好況に強いセクター
  • 景気に大きく左右される
  • リーマンショック時に、最も下落
  • ボラティリティが高い
  • 配当利回りは高め
  • 連続増配は安定しない
  • セクター全体ではS&P500を下回る

上記の特徴があります。

1-1. そもそも金融セクターとは

そもそも金融セクターとは何かについて、最初に書いておきます。

金融セクターは主に、銀行、保険、投資銀行、証券会社、クレジットカード、決済システムなどで構成されています。

要するに、金融関係全般なのでイメージしやすいと思います。

 

基本的な金融セクターの特徴としては、景気回復~好景気にかけて強いセクターです。

理由としては、景気回復から好景気にかけては金利が上昇する傾向がありますので、銀行は貸出金利を上げることになり、その分収益が増えるからです。

一方で、景気後退や不況時には、金利を下げないと国民が融資を受けませんので、金利が低下する傾向があり、銀行の収益は減ります。

 

1-2. 直近の例

分かりやすい例として、直近を見てみます。

↓例えば以下は、直近10年の米国10年国債金利です。

直近10年の米国10年国債金利

↓以下は直近の金融セクターのリターンです。

直近の金融セクターのリターン

例えば分かりやすいのは、2018年頃から現在にかけて金利が大きく低下する局面では、金融セクターは全然伸びていないのが分かります。

つまり、株を売って国債に乗り換えているという状況になりますので、銀行は儲からないということです。

 

2. 概要・ETF

金融セクターは、米国株全11セクターのうちの1つです。

英語表記は以下になります。

  • Financial
  • Financial Services

基本的にどこのサイトでも、上記の2パターンのどちらかで書かれています。

2-1. 銘柄数

所属 銘柄数
金融セクター 3501
S&P500 71
ダウ30 5
金融セクターETF(VFH) 428
金融セクターETF(IXG) 192

現在、米国に上場している金融セクター全銘柄数は3501銘柄です。

そのうち、S&P500に含まれるのは71銘柄です。

ダウ30に選ばれている金融セクターの銘柄は5銘柄で、以下になります。

  1. V|Visa Inc.
  2. JPM|JPMorgan Chase & Co.
  3. AXP|American Express Company
  4. GS|The Goldman Sachs Group, Inc.
  5. TRV|The Travelers Companies, Inc.

基本的には、ある程度聞いたことのある名前ではないかと思います。

ビザはクレジットカード、JPモルガンチェースは投資銀行、アメックス、ゴールドマンサックスなどは説明不要ですね。

世界のマーケットの中心である米国ダウ30に選ばれている、これら5銘柄は世界を代表する金融セクターの銘柄と言えるでしょう。

 

2-2. 金融セクターETF

主な金融セクターのETFとしては、以下があります。

  • バンガード:VFH
  • ブラックロック:IXG

基本的に金融セクターETFを検討する場合は、このどちらかで検討すればオッケーです。

2つのETFの概要は以下になります。

バンガード ブラックロック
ETF VFH IXG
国籍 米国 グローバル
米国籍割合 100% 48.1%
銘柄数 428 192
経費率 0.10% 0.46%
設定日 2004年1月 2001年11月
直近利回り 2.91% 5.16%
直近10年リターン 8.74% 2.64%
直近5年リターン 4.99% -1.06%
PER 11.9倍 9.33倍
純資産総額 5.72B 211M

基本的に、バンガードのETFは米国籍のみで構成されていて、ブラックロックはグローバルになります。

また、ETF純資産もバンガードが5,720億円、ブラックロックは211億円となりますので、バンガードVFHの方が圧倒的に規模が大きいです。
※1ドル100円

ちなみに、S&P500(VOO)のETF純資産は13兆2,380億円になります。

 

2-3. 金融セクター内構成比率

金融セクター内でも、
更にインダストリーは以下のように分かれています。

インダストリー VFH
都市銀行 23.40%
地方銀行 13.40%
取引所およびデータ提供会社 10.60%
資産運用会社・資産管理銀行 9.40%
損害保険 8.50%
マルチセクター持株会社 8.30%
投資銀行・証券会社 6.70%
保険ブローカー 4.90%
消費者金融 4.80%
生命保険・健康保険 4.00%
総合保険 1.70%
モーゲージ不動産投資信託(REIT) 1.30%
貯蓄・抵当・不動産金融 1.10%
再保険 1.00%
他の各種金融サービス 0.50%
100%

基本的にはこんな感じで、分かりやすい「ザ・金融」といったジャンルです。

 

2-4. 金融セクターのPER

金融セクターのPERは以下になります。

セクター 表記 バンガード ブラックロック
金融 Financial VFH PER 11.9 IXG PER 9.33

もちろん、時期によって変わりますが、そもそもETFは分散されていますのである程度一定です。

ちなみに、S&P500の直近30年の平均PERは20倍~25倍なので、比較するとすれば金融セクターのPERは普通~割安だと言えます。

ただ、金融セクターはS&P500に10%程度しか含まれていません。

したがって、S&P500とのPERの比較は、参考程度に考えておくといいでしょう。

 

3. トップ20銘柄

金融セクタートップ20銘柄は以下になります。

Ticker Company Market C Div 増配
1 BRK-B Berkshire Hathaway Inc. 439.85B
2 V Visa Inc. 425.23B 0.61% 11
3 MA Mastercard Incorporated 316.70B 0.52% 8
4 JPM JPMorgan Chase & Co. 301.84B 3.68% 9
5 BAC Bank of America Corporation 213.28B 2.90% 6
6 PYPL PayPal Holdings, Inc. 207.41B
7 WFC Wells Fargo & Company 111.44B 7.49% 8
8 C Citigroup Inc. 110.48B 3.85% 5
9 BLK BlackRock, Inc. 85.78B 2.62% 10
10 AXP American Express Company 81.00B 1.73% 8
11 SPGI S&P Global Inc. 79.90B 0.82% 3
12 MS Morgan Stanley 76.50B 2.92% 6
13 GS The Goldman Sachs Group, Inc. 71.19B 2.44% 8
14 CME CME Group Inc. 62.52B 1.96% 9
15 CB Chubb Limited 59.17B 2.41% 54
16 USB U.S. Bancorp 57.69B 4.35% 9
17 MMC Marsh & McLennan Companies, Inc. 56.03B 1.72% 10
18 TFC Truist Financial Corporation 55.55B 4.50% 0
19 MCO Moody’s Corporation 51.88B 0.81% 10
20 ICE Intercontinental Exchange, Inc. 51.09B 1.28% 6
ave 2.59%

代表的な銘柄は上記になります。

トップ20銘柄では、連続増配年数10年以下がほとんどで安定しない銘柄が多いです。

 

3-1. 金融セクタートップ

素材セクター1位はバークシャーハサウェイ(BRK-B)で時価総額は43兆9,850億円、2位はビザ(V)で42兆5,230億円です。

ちなみに、同セクター日本トップは三菱UFJファイナンシャルG(8306)で時価総額は5兆9,421億円になりますので、米国はケタ違いにレベルが違うと分かります。

 

4. 金融セクター vs S&P500

金融セクター vs S&P500です。

基本的には、セクターETFを使って比較します。

最初に各銘柄に10,000ドル投資をして、配当再投資をして現在まで保有していた場合のトータルリターンを比較します。

バンガードVFHが設定された2004年から現在までです。

金融セクター vs S&P500

結果、トータルリターンが最も高かったのは、1位S&P500(+239%)、2位バンガードVFH(+47.3%)、3位ブラックロックIXG(+12.8%)でした。

4-1. 米国籍だけが強い

これを見て分かるのは、金融セクターは若干ですが米国籍だけの方が強いです。

なので、よっぽど外国籍の金融セクターの銘柄に自信がある場合以外、あえてリターンの弱い外国籍も含めた金融セクターでなくてもいいことが分かります。

 

5. 金融セクタートップ10 vs S&P500

金融セクタートップ10 vs S&P500です。

※期間を長くするためにPYPLは除いています。

2008年から現在までです。

↓銘柄は以下になります。

Ticker Name Allocation
1 BRK.B Berkshire Hathaway Inc. 10.00%
2 V Visa Inc. 10.00%
3 MA Mastercard Incorporated 10.00%
4 JPM J P Morgan Chase & Co 10.00%
5 BAC Bank of America Corporation 10.00%
6 WFC Wells Fargo & Company 10.00%
7 C Citigroup Inc. 10.00%
8 BLK BlackRock, Inc. 10.00%
9 AXP American Express Company 10.00%
10 SPGI S&P Global Inc. 10.00%

金融セクタートップ10 vs S&P500

結果、金融セクタートップ10のポートフォリオ(青)のトータルリターンは、60,050ドル(+500%)、S&P500は42,245ドル(+322%)となりました。

このようにして、金融セクタートップ10は市場平均を上回るリターンとなりました。

金融セクター全体では、S&P500を下回っていましたが、トップ10であればリターンを狙えそうです。

ただし、ボラティリティが高いのは許容しなければいけません。

 

6. 騰落率

金融セクターの騰落率です。

結論からすると、金融セクターの下落耐性は全11セクターのうち、最も弱いです。(過去)

例えば、リーマンショックではそもそも金融セクターが引き金だったので、ボコボコに売られて紙クズ同然になりました。

S&P500が-50.97%下落したのに対し、金融セクターは-71.3%と市場平均より下落しました。

つまり、金融セクターにリーマンショック直前に1億投資をしていたら、‐7,000万円の含み損になっていましたので恐怖です。。

1 2007年6月 2009年2月 1年9ヶ月 2016年11月 7年9ヶ月 9年6ヶ月 -74.04%
2 2020年1月 2020年3月 3ヶ月 -33.10%
3 2018年2月 2018年12月 11ヶ月 2019年10月 10ヶ月 1年9ヶ月 -18.19%
4 2005年1月 2005年4月 4ヶ月 2005年7月 3ヶ月 7ヶ月 -7.60%
5 2017年3月 2017年5月 3ヶ月 2017年6月 1ヶ月 4ヶ月 -4.95%
6 2007年2月 2007年3月 2ヶ月 2007年5月 2ヶ月 4ヶ月 -3.73%
7 2006年5月 2006年6月 2ヶ月 2006年9月 3ヶ月 5ヶ月 -3.50%
8 2005年8月 2005年8月 1ヶ月 2005年10月 2ヶ月 3ヶ月 -2.29%
9 2017年8月 2017年8月 1ヶ月 2017年9月 1ヶ月 2ヶ月 -2.01%
暴落要因 開始 終わり 金融セクター S&P500
サブプライム危機 2007年11月 2009年3月 -71.31% -50.97%

金融セクターの騰落率

ちなみに、下落耐性の最も強い生活必需品セクターの下落が、リーマンショック時では-25%~-29%程度だったことから考えると、金融セクターへの一点張りはキケンです。

 

6-1. 各セクターの騰落率

各セクターのリーマンショック時の下落率は以下になります。

セクター ETF 最大騰落率 原因
1 生活必需品 VDC -29.37% リーマン
2 ヘルスケア VHT -35.10% リーマン
3 公益事業 VPU -38.13% リーマン
4 通信サービス VOX -48.81% リーマン
5 情報技術 VGT -50.58% リーマン
6 一般消費財 VCR -57.11% リーマン
7 素材 VAW -58.18% リーマン
8 資本財 VIS -58.20% リーマン
9 エネルギー VDE -68.17% コロナ・原油
10 不動産 IYR -69.68% リーマン
11 金融 VFH -74.04% リーマン

リーマンショックでは、たしかに金融セクターが引き金でしたので、コテンパンに売られました。

ただ、基本的にリーマンショックではなくても、金融セクターは景気の影響を受けやすいですし、ボラティリティも高いです。

したがって、金融セクターへの投資は、集中するのではなく他のセクターにも同時に分散させるべきです。

 

 

金融セクターは保有するべきか

金融セクターは保有するべきか

金融セクターを保有するべきか、悩む人もいると思います。

結論からすると、私的にはよっぽど自信のある個別銘柄以外、保有するメリットはないのではないかと思います。

そもそも、まずセクター全体でトータルリターンが低いのに、あえてリターンの低いセクターを保有する意味が無いです。

 

↓例えば以下は、金融、情報技術、ヘルスケア、S&P500の2004年からのトータルリターンの比較です。

金融、情報技術、ヘルスケア、S&P500の2004年からのトータルリターンの比較

結局こんな感じでトータルリターンは低いので、あえてこのセクターを保有するメリットはないですよね。

だったら、もっと配当もいい、リターンのいい他のセクターの方が魅力的です。

 

もちろん将来金融セクターが爆発的に伸びる可能性もあります。

ただ、未来は誰にも分からないので過去から判断します。

 

個別はアリ

しかし先ほど書いたとおり、自信のある個別銘柄であれば保有してもいいと思います。

とりあえず一つ言えるのは、よく分からない知らない銘柄を適当に保有するのはやめた方がいいです。

そういった銘柄を保有していると、途中で心理的に不安になって必ず売りたくなります。

ヘタしたら暴落した後に売る羽目になるので、損失が出る可能性があります。ボラティリティも高いですし。

なので、個別はよく分からないけど、分散のためにどうしても保有したいのであれば、ETFにしておいた方が賢明です。

 

 

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そんな感じで、米国株の金融セクターについてでした。

金融セクターはなかなか荒いです。

では。

 

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