小野です。
米国株で高配当と連続増配の違いについてです。
米国株を始めようと思っていたり、既に米国株投資をしている人の中にも、実は高配当と連続増配の違いについてよく分かってない人もいると思います。
そこで本記事では、米国株で高配当と連続増配の違いについて書きました。
高配当と増配の違いについて、しっかりと知っておきたい人は参考にしてください。
米国株で高配当と連続増配の違い
では早速ですが、
高配当と連続増配の、ざっくり結論は以下になります。
- 高配当=同じ金額を投じるなら配当は多い
- 連続増配=1株あたりの配当が増える
こういった感じです。
まだピンと来ないと思います。
でも以下で解説するので大丈夫です。
高配当とは
まず、高配当について解説します。
高配当とは、高配当利回りのことです。
例えば、以下ではないということです。
- 平均|1株あたり配当=3ドル
- 高配当|1株あたり配当=20ドル → ×
このように1株あたりの配当金が多いのではなく、株価が割安になっているので、配当利回りが高くなるということです。
つまり、株価が下がればどの銘柄でも高配当になるということです。
配当り利回りの計算
配当利回りの計算方法は以下です。
- 一株あたり配当(DPS) ÷ 現在株価 × 100 = 配当利回り(%)
このような計算式になります。
つまり、高配当利回りとは現在株価が下がれば高くなります。
もしくは一株配当が上がっても配当利回りが高くなりますが、通常は年間で配当額が決まっていますので、一株配当は大幅には変動しません。
株価の割安性
配当利回りは株価の割安性を図る目安でもあります。
例えば、以下の銘柄があります。
Ticker | Name | 株価 | 1株配当 | 配当利回り |
MCD | McDonald’s Corporation | $180.88 | $5.00 | 2.76% |
KO | The Coca-Cola Company | $45.54 | $1.64 | 3.60% |
VZ | Verizon Communications, Inc. | $56.40 | $2.46 | 4.36% |
AAPL | Apple Inc. | $315.01 | $3.28 | 1.04% |
JNJ | Johnson & Johnson | $149.11 | $4.04 | 2.71% |
PG | Procter & Gamble Company | $115.31 | $3.16 | 2.74% |
NEE | NextEra Energy, Inc. | $227.38 | $5.60 | 2.46% |
結論からすると、この中で同じ金額(例えば10,000ドル)を投じるのであれば、配当が最も多く得れるのはVZになります。
一見すると、一株配当の多いMCDとNEEだと思うかもしれませんが計算すると、
①10,000ドルでVZが177株買える
②177株 × 一株配当2.46ドル = 配当収入435ドル
になりますので、同じ金額を投じるのであれば配当利回りが高い方が多いことになります。
また、MCDとJNJは、ほぼ同じ配当利回りですがMCDの方が一株配当が多いので、JNJよりはMCDの方が配当を多く貰えることになります。
つまり、MCDは相対的に見ると株価が割安だと言えます。
連続増配とは
次は、連続増配についてです。
連続増配とは、毎年の1株あたり配当を増配していることです。
結論からすると、高配当利回りではない場合が多いです。
もちろん、株価が下がれば高配当利回りになります。
しかし、基本的な考え方としては少し違います。
連続増配の例
↓例えば以下は連続増配63年の銘柄で、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の配当履歴です。
この配当履歴を見て分かると思いますが、そこまで高配当利回りではありませんが、配当は増え続けています。
連続増配とは、このようにとびっきり高配当利回りではないのです。
つまり、高配当利回りと連続増配は実際には分けて考えるべきだと言えます。
もちろん、連続増配銘柄の株価が大幅に下がれば高配当で連続増配銘柄になります。
逆に、株価が割高であれば高配当利回りではありませんが、連続増配です。
連続増配銘柄のパフォーマンス
一応書いておくと、連続増配銘柄のパフォーマンスは素晴らしいです。
例えば、以下の10銘柄のポートフォリオとS&P500の比較です。
Ticker | Name | 増配年数 | ランク |
MCD | McDonald’s Corporation | 43 | 配当貴族 |
PEP | Pepsico Inc | 47 | 配当貴族 |
KO | Coca-Cola Company | 57 | 配当王 |
WMT | Walmart Inc | 45 | 配当貴族 |
JNJ | Johnson & Johnson | 57 | 配当王 |
PG | Procter & Gamble Company | 63 | 配当王 |
KMB | Kimberly-Clark Corporation | 47 | 配当貴族 |
MMM | 3M Company | 61 | 配当王 |
CL | Colgate-Palmolive Company | 56 | 配当王 |
ED | Consolidated Edison Inc | 45 | 配当貴族 |
1990年から比較すると、このように10銘柄のポートフォリオ(青)は大幅にS&P500を上回っています。
日経平均と米国の配当利回り
ちなみに、よく日経平均と米国を比べて、米国の方が利回りが高いみたいなことが出てきます。
これはよく考えると、じゃあ米国の株価が割安だから米国利回りが高いのか、と思う人もいると思います。
しかし、これは結論からすると、米国の方がそもそも一株配当が高いからです。
なので、米国の方が日本よりも平均の配当利回りが高いのです。
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