米国株で分散させる銘柄数の結論【勝ち組のポートフォリオ】

保有している銘柄数とリスクの関係 銘柄

小野です。

米国株で分散させる銘柄数についてです。

米国株で投資をする場合には、銘柄を分散させるのが基本ですが、一体どれくらいが最適な銘柄数なのか知りたい人もいると思います。

そこで、本記事では米国株で分散させる銘柄数について書きました。

最適な銘柄数に分散させてポートフォリオを構築したい人は参考にしてください。

ちなみに、私の銘柄数は10銘柄です。

米国株で分散させる銘柄数の結論

米国株で分散させる銘柄数の結論

では、米国株で分散させる銘柄数の結論からすると、

10~15銘柄で大丈夫です。

10銘柄より少なくてもリスクが高くなりますし、15銘柄より多いと分散しすぎてリスクの軽減効果が薄くなりほとんど効果がありません。

また、その裏付けとして分かりやすくするために、以下の要点について解説します。

  1. 10銘柄~15銘柄の分散が最適な理由
  2. その検証と結果

この2点について把握していれば、ある程度最適に分散させる銘柄数が理解できると思います。

ちなみに、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツですら保有は18銘柄程度です。

では、解説します。

1. 10銘柄~15銘柄の分散が最適な理由

以下は米国株で分散させる銘柄数とリスクの関係です。

米国株で分散させる銘柄数とリスクの関係

上のグラフを見て分かる通り、銘柄数が少なくなるほどリスクは高くなります。

逆に、銘柄数が15銘柄以降、20銘柄を超えてくると分散しすぎてその効果はほとんど薄れていくことが分かります。

1-1. 銘柄数による影響

例えばその計算方法としては、

10銘柄保有していて、1銘柄が10%下がった場合でも全体への影響は1%となります。

15銘柄保有していて、1銘柄が10%下がったら全体に与える影響は0.66%となりなります。

では、20銘柄と30銘柄はどうでしょうか。

20銘柄保有して1銘柄が10%下がったら全体への影響は0.5%、30銘柄の場合では0.33%となり、10銘柄も増やした割に0.17%しか変わりありません。

つまり、10から15に5銘柄増やすと下落率は0.34%減らせるのに対し、20から30に10銘柄増やしても下落率は0.17%しか下げれないことになります。

このように、銘柄を増やせば増やすほど分散効果が薄れるということが分かります。

それであれば、わざわざ倒産暴落塩漬けのリスクを背負ってまで個別の銘柄数を増やす必要はありません。

1-2. 値上がり益も薄れる

また、下落に対するリスクとは逆に、値上がり益に対するリスクでも分かります。

あまりにも分散させ過ぎると、1銘柄が大きく値上がりしたとしても全体に与える影響が少なすぎて、自分のポートフォリオ全体が上がっていきません。

つまり言えるのは、相場で資産運用をして株式で儲ける為に投資をしているのに、分散させ過ぎては本末転倒だと言えます。

要は、リスクをとらな過ぎて逆に増やせなくなってしまっているということです。

 

2. その検証と結果

では次は、検証をしていきます。

今回は例として2007年から、私の今のポートフォリオを保有していた場合、今頃どうなっていたかという検証になります。

私のポートフォリオは10銘柄を均等分散で保有しており、保有している銘柄は以下になります。

私のポートフォリオ

このように10銘柄程度に分散させて、リーマンショックも経験してから現在までを検証します。

※ちなみに、VOOの設定が2010年からなので今回は2007年からテストをする為、検証では私のポートフォリオからVOOを抜いています。

2-1. ポートフォリオ

では、以下が検証する私のポートフォリオ(ONOテン)です。

このように均等分散で各銘柄を保有しています。

ポートフォリオ

2-2. 結果

↓このポートフォリオを2007年に最初に10,000ドル投資して、配当を再投資しながら現在まで保有していた場合はS&P500に対してこうなりました。

このポートフォリオを2007年に最初に10,000ドル投資して配当を再投資して、現在まで保有していた場合

青がONOテン、オレンジはS&P500です。

このように2007年1月から2020年3月末までで、ONOテンは+225%、S&P500は+137%となりました。

ちなみに、配当を再投資していない同期間のS&P500の株価は+76%となります。

一見すると、このようにONOテンとS&P500は平行線をたどっているようにも見えますが、ONOテンがS&P500を上回っている理由としては下落に強く、暴落で下がりきらなかったからです。

以下は、ONOテンとS&P500の同期間の下落率の差になります。

ONOテンとS&P500の同期間の下落率の差

このように、10銘柄程度に分散させている私のポートフォリオはリーマンショックのときは-33.8%、対してS&P500の下落率は-50.9%となっています。

したがって、このように銘柄を分散させるのは10~15銘柄くらいでも十分に効果があります。

値上がり益も狙えますし、下落耐性も強いです。

それより増やしても先ほどの計算からすると効果が薄れるので、結論からすると10~15銘柄程度で大丈夫だということが分かります。

 

分散させる銘柄数とセクター

分散させる銘柄数は10~15銘柄くらいで大丈夫だと分かりました。

銘柄を分散させる場合には、同じセクター、ジャンルの銘柄ばかり選んでも仕方ないので、ある程度違うセクターも組入れます。

その場合は、4つの景気局面(好況、後退、不況、回復)を考えます。

大きな値上がりを狙いたい場合は、ハイテク、IT、グロースなどを多めに入れるといいですし、私のように不況や下落に強いポートフォリオを組みたい場合はディフェンシブ銘柄を多めにします。

↓ちなみに私のポートフォリオのセクターの割合はこんな感じです。

私のポートフォリオのセクターの割合

セクターの割合としては、約60%が不況に強いセクターとなっています。(生活必需品、ヘルスケア、公益事業)

このように、ある程度銘柄数と分散させるセクターを考えるといいです。

過剰な銘柄分散は管理できない

過剰に分散させ過ぎると、管理が難しくなります。

↓例えば、以下のようなポートフォリオの場合です。

過剰な分散は管理できない

30銘柄くらい保有すると、こんな感じのポートフォリオになりますが、分散させ過ぎていて、買い増しや配当の再投資をする際にもどれを買い増ししたらいいか分かりません。

また、このように個別銘柄を保有している場合には、本当に全てウォッチできるんですか?って話です。

50年経っても全ての銘柄を手放さない自信があるか日頃から再確認した方がいいです。

また、ここまで銘柄を保有する人は3億くらい運用している人を除き、そのほとんどが「あれもこれも欲しいバイアス」にかかっているのでよくありません。

ここまでの銘柄を保有するのであれば、私のようにセクターETFを組み合わせる方がよっぽどいいです。

倒産暴落塩漬けリスクもありませんので。

 

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