米国株のセクターETFを使った運用が無敵でおすすめ|インデックス投資 NISA

米国株のセクターETFを使った運用が無敵

 

米国株でセクター別ETFを使った運用はリターンもそこそこよく、個別株のように倒産暴落塩漬けのリスクがありません。したがって多くの投資家にとってセクター別のETFを保有することは賢明な選択だと言えます。例えば倒産するようなことがあればETF構成銘柄から排除されますし、1銘柄が暴落したとしてもセクター全体に分散されているので全体への影響は少なくなります。

また、セクター別のETFであれば個別株を持つリスクに対してのヘッジになります。要は個別銘柄を保有すると倒産暴落塩漬けのリスクがありますが、個別銘柄ではなく、その銘柄が含まれたセクター別のETFを持つということです。例えば、ヘルスケアセクターの何かしらの個別株を持つと個別株を持つリスクが発生しますが、ヘルスケアセクター全体のETF(VHT)を保有することで個別株を持つリスクを無くせるということです。

 

■企業業績を見る必要がない

セクターETFであれば企業の業績をいちいちチェックする必要はありません。多くの投資家にとって企業の業績を気にしたりするのは、ハッキリ言って結構手間だったりするし、全ては分からない部分もあると思います。また、個別銘柄であれば各銘柄の動きが気になりますが、セクターETFであれば全く気になりませんので、長期運用をしていく面では心理的にも有利です。

例えば、VDC(生活必需品セクターETF)の上位は、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)14%、コカ・コーラ(KO)11%となっていていますが、これらの銘柄を全てチェックする必要はなく、それくらいの割合だってことを把握しておけばオッケーです。って言うかチェックしても自分じゃどうしようもできませんからね。なので、個別銘柄をいちいちチェックする必要はなく、ある程度全体的に把握していれば大丈夫です。

企業の業績をいちいちチェックする必要が無いのは、長期投資家にとって絶大なメリットです。特に、悪材料が流れたり、調整局面では不安な個別銘柄を保有していると、売るか売らないか迷ってしまったり、不安が大きくなりますが、ETFであればそういった心配がないので安心して保有、むしろ買い増しを続けられます。ETFであれば、企業業績を気にすることなくそのセクター全体を保有できるので、長期投資家にとってはとてもメリットなのです。

 

■普通にリターンがいい

セクターETFは普通にリターンが良いです。例えば、以下はVOO(S&P500ETF)に対するVGT(情報技術セクターETF)、VHT(ヘルスケアセクターETF)のチャートです。

S&P500に対するVGT(情報技術セクターETF)、VHT(ヘルスケアセクターETF)のチャート

直近過去10年では、S&P500指数を上回っています。コロナショック前水準で、S&P500のリターンは+258%、ヘルスケアセクターETF+281%、情報技術セクターETF+400%となっています。ちなみにこのチャートは、最初に10,000ドル投じて配当を再投資し続けた場合のリターンです。配当再投資しなかった場合のS&P500の直近10年のリターンは、コロナショック前で約+182%になります。

このような感じで、セクターETFは普通にリターンが良いです。もちろん、S&P500を下回るセクターETFもあります。しかし、不安の残る個別銘柄などを保有して、途中で不安になって投げ売りしてしまうリスクなどを考えると、不安な個別銘柄よりもセクターETFなどを保有し続ける方が爆裂な値上がりは無かったとしても長期的には有利になることが多いです。

 

■倒産・暴落・塩漬けのリスクが徹底排除される

ETFを保有することによって、暴落、倒産、塩漬けのリスクが徹底的に排除されます。やはり、個別銘柄を保有するにあたり最大のリスクはこの3つです。しかし、セクターETFであれば、そういったリスクは徹底排除したうえで、同一セクターへの投資ができるのでとても効率が良いと言えます。

そもそも、セクターETFは言ってしまえば米国最強の会社が上から順に並べられている無敵の銘柄ですし、暴落、倒産、塩漬けになるような銘柄はETFのポートフォリオの割合を調整されるので安心です。また、セクターETFを組み入れるのは惚れてしまった銘柄だけに集中投資をしてしまうことをヘッジできます。

↓例えば、以下は生活必需品セクターETF(VDC)と、同一セクターでバフェット銘柄のクラフト・ハインツ(KHC)のチャートです。

生活必需品セクターETF(VDC)と、同一セクターでバフェット銘柄のクラフト・ハインツ(KHC)のチャート

このように、生活必需品セクターETFは200日移動平均線がサポートとなって緩やかに上昇を続けていますが、対してクラフト・ハインツ(KHC)は低迷していることが分かります。このように、例えばバフェット銘柄だからなどと言って、惚れた銘柄に集中投資をすると痛い目にあいます。なので、このような投資をしてしまう可能性があるならば、セクターETFを組み入れることが最も効率が良いと言えます。

 

■米国株・セクター別ETFの一覧

基本的にはバンガードブラックロックがメインです。

バンガード ブラックロック
セクター 英語表記 バンガード ブラックロック
1 生活必需品 Consumer Staples VDC KXI
2 ヘルスケア Health Care VHT IXJ
3 公益事業 Utilities VPU JXI
4 情報技術 Information Technology VGT IXN
5 資本財 Industrials VIS EXI
6 エネルギー Energy VDE IXC
7 通信サービス Communication Services VOX IXP
8 一般消費財 Consumer Discretionary VCR RXI
9 金融 Financials VFH IXG
10 素材 Materials VAW MXI
11 不動産 Real Estate IYR
バンガード ブラックロック

 

■セクターETFを保有するポートフォリオの例

セクターETFを保有するポートフォリオの例

参考までに、上記は私のポートフォリオですがこんな感じでセクターETFを使っています。10銘柄中、セクターETFが7、個別が3です。こんな感じで、セクターETFを使っていくのが良いと思います。個別銘柄を保有するよりも、セクターETFを使った方が安心なセクターは多いですからね。また、セクターETFの他には高配当や連続増配といった銘柄で固まってるETFもありますので、自分のポートフォリオのバランスを見ながら組入れるといいと思います。※最新の運用状況はこちら

 

と言うことで、米国株でセクターETFは積極的に使うべきです。なぜか投資経験の浅い人や米国株を始めたばかりの人に限って個別銘柄を選ぶのですが、その銘柄を長期に渡り保有しきれる人はかなり少ないです。やはり、途中で調整、暴落局面になると個別銘柄は心理的に不安になり、売ってしまいかねません。例えば、2018年後半の大きな調整、今回のコロナショックで多くの投資家は不安があった個別銘柄は手仕舞ったと思います。もちろん私も何度もポートフォリオを入れ替えてきた経験があるから分かります。

そして、考えれば考えるほど、よっぽど自信をもって50年経っても手放さない自信のある銘柄以外はセクターETFを使う方が賢明です。絶対に手放さない自信のあるごく一部の銘柄を持ち続けることで勝ち組になれると信じています。

 

あわせて読みたい記事