米国株で株主優待が必要無い理由

米国株で株主優待や優待券の制度について【なくていい】 全般

 

米国株で株主優待が必要無い理由

米国株で株主優待や優待券の制度について

米国株では、株主優待制度はありません。

米国株を買ったからといって、優待券などが送られてくることは無いので勘違いして待たないようにしてください。

そもそもですが、米国株では株主優待など必要ありません。

米国企業は株主優待よりも、株価の値上がりと配当のリターンで還元してくれるからです。

 

1. 株価の値上がり

米国株は、右肩上がりで株価の値上がりがとても大きいです。

例えば以下は、米国S&P500と日経225のチャートです。

1990年からの米国S&P500指数と日経225ののチャート

1990年から2020年までで、米国S&P500の株価は+778.1%、日経平均は-42.5%です。

つまり、1990年に1,000万円をS&P500に投資していた場合、2020までで7,780万円になっています。

ちなみにこれは株価の値上がり益だけなので、配当を再投資していればトータルリターンは更に大きいです。

一方で、残念ながら日経に投資をしていた場合-42%です。つまり、1,000万円投資をしていたら現在420万円のマイナスになっています。

 

1-1. 自社株買いで還元

米国企業の多くは、自社株買いをすることで株の市場価値を高めて、株価の底上げをして投資家に還元してくれます。

要は、市場に出回っている株を自ら購入し、発行株式を少なくすることで株価の底上げを図っているのです。その結果、投資家の保有している株価は上がり、含み益を得ることができます。

例えば以下は、米国S&P500と日経400のチャートです。

2001年からの米国S&P500と日経400のチャート

最初に10,000ドル投資した場合の、配当再投資込みでのトータルリターンです。

2001年から2020年までで、S&P500が+276%、日経400は+186となっています。

 

このように、米国株式市場では株価のリターンがとても大きいので、そもそも株主優待などは必要ありません。株価の値上がりでリターンを狙うことができます。

株主優待があるからといて、日本株に投資してマイナスになっているようでは話になりません。本末転倒だと言えます。

 

2. 配当によるリターン

米国株は、日本株に比べて配当利回りが高いです。

株主優待はありませんが、高い配当金を得ることができます。

例えば現在だと、ダウ30の平均配当利回りは2.66%です。一方で日経平均の配当利回りは1.77%です。

単純計算で、1億投資したらダウは266万の配当ですが、日経は177万円です。

このようにして、日本に比べて米国の方が高配当なので、投資家のリターンは大きくなります。

 

2-1. 資金の少ない投資家にも優しい

米国株は1株から買えて年に4回の配当を得ることができるので、少ない資金から始める人も始めやすいです。配当を再投資して長期運用するスタイルには向いています。

例えば、米国の大手優良企業の銘柄で十分に分散されたポートフォリオを構築する場合、約16万円程度で始められます。

Ticker Company 購入価格 株数 一株
KO コカ・コーラ $140.10 3 $46.70
PEP ペプシコ $136.30 1 $136.30
MMM スリーエム $157.00 1 $157.00
DIS ウォルト・ディズニー $106.20 1 $106.20
PG プロクター・アンド・ギャンブル $116.00 1 $116.00
MSFT マイクロソフト $169.80 1 $169.80
WMT ウォルマート $128.00 1 $128.00
T AT&T $122.60 4 $30.65
SUBX スターバックス $157.20 2 $78.60
NKE ナイキ $177.60 2 $88.80
合計 $1,410.80

一方で、日本株で10銘柄のポートフォリオを組もうとすると、約300万円~500万円くらいは必要です。

 

株主優待は日本だけ

株主優待は日本だけ

株主優待制度をしているのは日本だけです。

日本人は何故か昔から現金ではなく物でお返しをする文化みたいなものがあります。

ただ、それは株式市場には必要ありません。株主優待など必要無いので配当金を上げて気持ちよく現金で還元すべきです。

相場で儲けたいから株を買っているのに、物で還元するのは筋違いだと言えます。

 

なぜ日本株?

私の意見として、株主優待目当てで日本株に投資している人は、勝ちたいのか、何かもらいたいのか、自分でもよく分かっていない人が多いと思います。

例えば、大手牛丼チェーンの株を100株買うと年間で6,000円分の食事券をもらえます。

しかし、食事券ではなく配当金でもらうべきです。理由としては、株主優待をもらっても投資家のトータルリターンが大きくなるわけではないからです。

また、配当を得ていれば下落に対するクッションにもなるし、再投資をすれば複利の効果で将来大きなリターンを得ることができます。

6,000円分の優待を5回受けたら30,000円になります。しかし、これが配当金であれば30,000円のデポジットとなるので、30,000円分株価が下がってもチャラです。

株主優待を得ても投資に対するリターンが大きくなったり、クッションになったりするわけではないです。

もちろん人によっては株主優待が嬉しいので株を保有している人も多いと思います。しかし、株価が低迷したときに配当が少ないとポートフォリオがもろに影響を受けることになります。

その投資の目的は、物が貰いたいのか、資産を拡大したいのか考えるべきです。

 

海外投資家

日本株の投資家は半分以上が海外投資家ですが、海外投資家に優待制度を送っても受け取れません。

そのため、海外投資家からすると日本の株主優待など全く不要です。

そのようなことをしているから、配当が低く儲からない日本株で長期投資をする海外投資家がいないわけです。

株主優待よりも配当を出せば、少しは海外からの視点も変わると思います。

確実に言えるのは、物じゃなくて配当で還元するべきです。

 

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