米国株のディフェンシブセクターについて【鉄壁】

米国株のディフェンシブセクターについて【鉄壁】 セクター

小野です。

米国株のディフェンシブセクターについてです。

これから米国株を始めたり、すでに米国株投資をしている人の中にも、米国株のディフェンシブセクターについて知りたいって人もいると思います。

そこで本記事では、米国株のディフェンシブセクターについて書きました。

ディフェンシブに攻めたい人は、参考にしてください。

米国株のディフェンシブセクターについて

米国株のディフェンシブセクターについて

では早速ですが、
米国株のディフェンシブセクターについて、ポイントは以下になります。

  1. ディフェンシブセクターとは
  2. 過去の下落とリターン
  3. ディフェンシブセクターの将来

これらのことを知っておくことで、ディフェンシブセクターの基本的な概念については理解できると思います。

結論からすると、ディフェンシブセクターはとても強いので、積極的にポートフォリオに入れていきたいセクターです。

私のポートフォリオの60%もディフェンシブセクターです。

では以下で解説します。

 

1. ディフェンシブセクターとは

まず、基本的にディフェンシブセクターの意味です。

「Defensive」とは、防御的、保守的、守備的などいった意味になります。

これを米国株では以下のように捉えます。

  • 下落耐性が強い
  • 不況に強い
  • 安定している

ディフェンシブセクターは景気が悪くても左右されない、常にいつの時代でも需要があるのが特徴のセクターです。

例えば、景気が悪くても国民は、洗濯をする洗剤を買うし、歯磨き粉を買うし、コーラを飲んだり、食品を買います。

また、景気に関係なく体調が悪くなると病院に行ったり、薬を買ったりします。

つまり、景気循環に左右されない需要の強いセクターだと言えます。

 

1-1. 配当株が多く、下落に強い

米国株のディフェンシブセクターには、高配当利回りだったり、連続増配銘柄が多いので、株価が大きく下がることはあまなく、動きが安定しています。

というのも、高配当だったり連続増配銘柄の株価が下がっている相場は、逆に長期投資家にとっては割安で多く買えるチャンスなので、常に買い場を狙っている人が多いです。

したがって、株価が少しでも下がれば買いたい人が多いので、買い支えらられてその結果下落に強くなっています。

 

1-2. ディフェンシブセクター

米国株で全11セクターのうち、ディフェンシブセクターは以下になります。

  • 生活必需品セクター
  • ヘルスケアセクター
  • 公益事業セクター

基本的には、上記3つがディフェンシブセクターです。

生活必需品やヘルスケアは景気循環に左右されません。

また、公益事業も景気は関係ないです。

例えば、景気が悪いからといって風力発電をストップしたり、電気、水道の供給をストップしたりしないじゃないですか。

なので、景気に左右されにくいディフェンシブなセクターなわけです。

また、通信セクターのうち、一部の電話やネット回線関係もディフェンシブだったりします。要は景気が悪くても携帯電話やネットは使うからです。

 

2. 過去のリターンと下落

ディフェンシブセクターの過去のリターンと下落です。

まず結論からすると、ディフェンシブセクターのリターンは市場平均であるS&P500を上回る傾向があります。

例えば、以下のディフェンシブセクターETFとS&P500を2004年から比較します。

  • 生活必需品セクターETF(VDC)
  • ヘルスケアセクターETF(VHT)
  • 公益事業セクターETF(VPU)

ETFが設定されたのが2004年からになりますので、そこからの比較です。

ディフェンシブセクターETFとS&P500を2004年から比較

結果、すべてのディフェンシブセクターは市場平均であるS&P500を上回っています。

この要因として大きいのは、リーマンショックのときの下落が少なかったことが挙げられます。

要は、下落耐性が強く大きく下げないのでその結果リターンがいいのです。

また、ディフェンシブセクターの中には連続増配や高配当の銘柄が多く、長期で運用すればするほど配当と値上がり益の複利効果を得れるので、とても強いです。

 

2-1. 生活必需品セクタートップ5 vs S&P500

生活必需品セクタートップ5 vs S&P500です。

銘柄は以下で、最初に10,000ドル投資したと仮定して、1990年から現在までを比較します。

Ticker Name Allocation
1 PG Procter & Gamble Company 20.00%
2 KO Coca-Cola Company 20.00%
3 PEP Pepsico Inc 20.00%
4 WMT Walmart Inc 20.00%
5 COST Costco Wholesale Corporation 20.00%

生活必需品セクターのトップ5 vs S%P500

結果、生活必需品セクタートップ5のトータルリターンは382,565ドル(+3725%)、S&P500は158,607(+1486%)となり、大幅に市場平均を上回っています。

ちなみに、最初に投じるのが1,000万円だった場合は、現在までに約4億円になってますので、すさまじいリターンです。

 

2-2. ヘルスケアセクタートップ5 vs S&P500

ヘルスケアセクタートップ5 vs S&P500です。

銘柄は以下で、最初に10,000ドル投資したと仮定して、1990年から現在までを比較します。

Ticker Name Allocation
1 JNJ Johnson & Johnson 20.00%
2 UNH UnitedHealth Group Incorporated 20.00%
3 PFE Pfizer, Inc. 20.00%
4 MRK Merck & Company, Inc. 20.00%
5 ABT Abbott Laboratories 20.00%

ヘルスケアセクターのトップ5 vs S&P500

結果、ヘルスケアセクタートップ5のトータルリターンは717,238ドル(+7072%)、S&P500は164,061ドル(+1540%)となり、信じられないくらい昇天しました。

ちなみに、最初に1,000万円投資していれば、追加投資なしで現在7億円以上になっています。

たった、30年で。。。

 

2-3. 公益事業セクタートップ5 vs S&P500

公益事業セクタートップ5 vs S&P500です。

銘柄は以下で、最初に10,000ドル投資したと仮定して、1990年から現在までを比較します。

Ticker Name Allocation
1 NEE NextEra Energy, Inc. 20.00%
2 D Dominion Energy Inc 20.00%
3 DUK Duke Energy Corporation 20.00%
4 SO Southern Company 20.00%
5 AEP American Electric Power Company, Inc. 20.00%

公益事業セクタートップ5 vs S&P500

結果、公益事業セクタートップ5のトータルリターンは、261,944ドル(+2519%)、S&P500は158,607ドル(+1486%)となりました。

公益事業も大きくS&P500を上回っています。

 

ディフェンシブセクターと聞くと地味で、守りに入ってそうで弱そうに感じるかもしれません。

しかし、実際は下落に強く市場平均よりもトータルリターンが高い傾向がありますので、普通に最強です。

 

3. ディフェンシブセクターの将来

ディフェンシブセクターの将来について、

結論からすると、将来も同じく需要があり続けるセクターだと言えます。

その理由としては、以下が挙げられます。

  • そもそも無いと困る
  • 参入障壁が高い

こういった理由です。

3-1. そもそも無いと困る

ディフェンシブセクターは、そもそも無いと困ります。

例えば、日用品であれば、食品、飲料、洗剤、タバコ、スーパーマーケット、酒などです。

これらの商品は、国民の生活に根を張っていますので、必ず消費されるビジネスモデルなわけです。

景気が悪いからといって、突然ジュースをやめたり洗濯をやめる人はいないです。

また、病院もないと国が成り立たないじゃないですか。

公益事業も同じです。

このように、基本的には無くては困りますので将来も同じです。

3-2. 参入障壁が高い

ディフェンシブセクターは、参入障壁が高い事業をしている会社が多いです。

例えば、コカ・コーラ(KO)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、ネクステラエナジー(NEE)などたくさんあります。

これらの大型ディフェンジブ企業は、既に会社がビジネスモデルを確立していて、新規参入しても勝てないようになっています。

例えば、どっかのベンチャー企業が、いきなりヘルスケア世界一のジョンソン・エンド・ジョンソンを打ち負かすようなことは不可能なわけです。

また、コカ・コーラやペプシよりも最高のコーラは作れません。

なぜならば、国民はすでにコカ・コーラとペプシ基準で考える脳になっているので、今からそこで勝負しても無理だからです。

なので、競合相手が避けていきます。

また資金力も圧倒的に違います。

こういったことからも、ディフェンシブセクターの需要は将来も変わらないでしょう。

 

ディフェンシブセクターを使った米国株ポートフォリオの例

ディフェンシブセクターを使った米国株ポートフォリオの例

ディフェンシブセクターを使って、米国株ポートフォリオを組む例です。

例えば、上記は私のポートフォリオですが基本的にディフェンシブセクターの割合は60%になるようにしています。

やはり長期運用をするには、下落耐性が強い方がいいのは間違いないので、ディフェンシブセクターを多くしています。

ただし、配当よりも爆裂な値上がり益を狙いたい場合は、情報技術や成長グロース株を多くするといいです。

全体的なバランス

ディフェンジブセクターを使った米国株ポートフォリオを構築する場合は、全体的なバランスも重視します。

ここでいうバランスとは、以下になります。

  • チャートの安定性
  • 連続増配
  • 下落耐性
  • 値上がり益

なるべくこれら全てが組み込まれるように、ポートフォリオを組むといいです。

例えば、私の場合ですとこれらは全部入っています。

  • 11銘柄とETFを使っているのでチャートは安定
  • 連続増配はKO、JNJ、PG、MCD
  • 下落耐性はETFと銘柄数でカバー
  • 値上がり益は、VGT、VHT、JNJが牽引

このようにして、何を重視するかは各自の好みですが、私は過去に散々試した結果、現在はこれにしてます。

 

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