小野です。
米国株で最適なポートフォリオの銘柄数についてです。
米国株を保有している人や、これから米国株投資を始める人の中には、ポートフォリオの銘柄数はどれくらいがベストなのか知りたい人も多いと思います。
そこで本記事では、米国株のポートフォリオで最適な銘柄数について書きました。
ベストな銘柄数で運用したい人は、参考にしてください。
ちなみに私のポートフォリオは10銘柄です。
米国株で最適なポートフォリオの銘柄数
では早速ですが、
米国株で最適なポートフォリオの銘柄数について解説していきます。
まず結論からすると、10銘柄~15銘柄で大丈夫です。
ポートフォリオの銘柄を多くしすぎてもデメリットが増えますし、銘柄が少なすぎてもよくありません。
なので、最適なポートフォリオの銘柄数は10~15銘柄で大丈夫です。
またその理由として以下を解説します。
- 銘柄が少なすぎのリスク
- 多すぎてもリスク軽減効果はあまりない
- 十分なパフォーマンスを得れる
こういったことが理解できると、最適な銘柄数について納得することができます。
1. 銘柄が少なすぎるリスク
銘柄が少なすぎても、リスクが大きすぎるので危険です。
よく素人の人に限って、アマゾン(AMZN)、フェイスブック(FB)、グーグル(GOOG)の3点張りを思いつきますが、そういった投資は分散が効かないので、リスクが高すぎるのでよくありません。
↓例えば、以下は保有している銘柄数とリスクに関するグラフです。
リスクと保有している銘柄数の関係を表すと、このようなグラフになり、銘柄が少なすぎるとリスクが高すぎることが分かります。
1銘柄だけを保有している場合は当然下落に対するリスクヘッジが効きませんし、倒産暴落塩漬けになるリスクを回避できないので、非常に危険です。
1-1. 下落がポートフォリオに与える影響
例えば、当然ですが1銘柄だけ保有していて株価が15%下がった場合、ポートフォリオに与える影響は15%なので、100万円投資している場合は85万円まで下がります。
一方で、10銘柄保有している場合は1銘柄が15%下げたとしても、全体に与える影響は1.5%なので、100万円の投資は98万5千円(-15,000円)で済みます。
このように、分散するかしないかで下落に対する耐性が大きく変わります。
1-2. 銘柄が少なすぎるとボラティリティが高い
銘柄が空くなすぎるとボラティリティが高く、不安定な動きになります。
しかし、ある程度ポートフォリオに銘柄があれば分散されるので安定します。
↓例えば以下で比較します。
- A&T(T)を1銘柄だけ保有した場合
- A&T(T)含め5銘柄保有した場合
銘柄は以下になります。
T | ||
Ticker | Name | Allocation |
T | AT&T Inc. | 100.00% |
T, DIS, PEP, JNJ, PG | ||
Ticker | Name | Allocation |
T | AT&T Inc. | 20.00% |
DIS | Walt Disney Company | 20.00% |
PEP | Pepsico Inc | 20.00% |
JNJ | Johnson & Johnson | 20.00% |
PG | Procter & Gamble Company | 20.00% |
このようにTだけの場合と、T含め5銘柄に分散したポートフォリオを2005年から現在まで保有していた場合のチャートは以下になります。
Tだけの場合はボラティリィが高く不安定な動きをする場面も多いですが、5銘柄のポートフォリオは安定していることが分かります。
また、5銘柄のポートフォリオの方がリターンも明らかに良いことが分かります。
以下は同期間の下落率になりますが、Tだけの場合に比べて5銘柄ポートフォリオの方が下落耐性が強いことが分かります。
このようなことからも、銘柄が少なすぎるよりはある程度分散させた方がいいことが分かります。
2. 多すぎてもリスク軽減効果はあまりない
ポートフォリオの銘柄を極端に分散しすぎてもあまり意味が無いことは証明されています。
以下のブラフは、1銘柄が15%下落した場合のポートフォリオに与える影響のグラフです。
2-1.銘柄数による比較
例えば、10銘柄保有していて、1銘柄が15%下がった場合は全体への影響は1.5%となります。
15銘柄保有していて、1銘柄が15%下がったら全体に与える影響は1%となりなります。
20銘柄と30銘柄はどうでしょうか。
20銘柄保有して1銘柄が15%下がったら全体への影響は0.75%、30銘柄の場合では0.5%となり、10銘柄も増やした割に0.25%しか変わりありません。
このように銘柄を増やせば増やすほど、リスクの軽減効果は薄れます。
なので、20銘柄以降、銘柄を増やせば増やすほどリスク軽減効果は薄れ、逆に個別銘柄を保有する倒産暴落塩漬けのリスクの方が心配になります。
3. 十分なパフォーマンスを得れる
ポートフォリオの銘柄数は、10~15銘柄程度でも十分なパフォーマンスを得れます。
例えば、以下の10銘柄を均等分散して2005年から現在まで保有していた場合をS&P500と比較します。
Ticker | Name | Allocation |
T | AT&T Inc. | 10.00% |
DIS | Walt Disney Company | 10.00% |
PEP | Pepsico Inc | 10.00% |
JNJ | Johnson & Johnson | 10.00% |
PG | Procter & Gamble Company | 10.00% |
AAPL | Apple Inc. | 10.00% |
NEE | NextEra Energy, Inc. | 10.00% |
MMM | 3M Company | 10.00% |
NKE | Nike, Inc. | 10.00% |
HD | Home Depot, Inc. | 10.00% |
↓結果、このように10銘柄のポートフォリオ(青)はS&P500をぶっちぎりで上回っています。
こういったことから分かるように、銘柄数は10銘柄程度で十分に分散して投資ができますし、十分なリターンも狙えます。
逆に増やし過ぎても、ポートフォリオ全体の動きが遅くなりますので値上がり益も弱くなります。
したがって、ポートフォリオの銘柄数は10~15銘柄で良いことが分かります。
ポートフォリオの銘柄数は最初から決めるべき?
米国株投資をするうえで、ポートフォリオの銘柄数は10銘柄~15銘柄で良いことが分かりました。
では、これから米国株を始めようと思っていたり、既に初めている人もいると思いますが、
ポートフォリオの銘柄数は最初に決めなければいけないのでしょうか?
例えば、
- 最初にしっくりくる銘柄が発見できずにまずは5銘柄から始めたい
- 途中で増やしたり減らしたりしたい
こういった人もいると思います。
結論
結論からすると、
最初からなるべく決めた上で、ポートフォリオを構築した方がいいです。
できれば5銘柄以上はあった方がいいです。
やはり、銘柄数が少なすぎるとリスクが高いですし、例えば同じセクターに集中してしまった場合は分散とは言えず、大きな調整局面でツラくなります。
なので、できれば最初からなるべく決めておいて、最初の10銘柄くらいは一気に買うのが理想です。
私も現在のポートフォリオの10銘柄は、最初に一気に買いました。
途中で銘柄を入れ替えたり、10から12銘柄に増やしたりするのは全然アリだと思います。
ETFも使いましょう
また、何も個別銘柄だけでなくても大丈夫です。
セクターETFや高配当ETFなどをポートフォリオに組み入れることによって、効率よく分散できます。
やはりETFは個別銘柄とちがって、倒産暴落塩漬けのリスクがありませんので、長期保有するのには安心して投資できます。
私のポートフォリオも10銘柄中7銘柄はETFです。
あわせて読みたい記事
- ポートフォリオの記事一覧
- ビル・ゲイツ氏の米国株ポートフォリオ【銘柄・投資額】
- 米国株でポートフォリオの割合について【理想的な割合】
- 米国株で高配当のポートフォリオを組むコツ3つ【銘柄30選】
- 米国株で分散させる銘柄数の結論【勝ち組のポートフォリオ】
- 米国株・ETFで毎月配当を得るポートフォリオの組み方【安定】
- 米国株のポートフォリオをETFで構築する【無敵】
- 米国株・ETFでポートフォリオのセクターの決め方と作り方
- 米国株の投資家なら読むべきおすすめの本8選【勉強は大事】
- 米国株の年4回の配当が長期投資に最適である理由3つ【本質】
- 米国株で配当を再投資する方法と重要性【将来の格差】